11月16日(土)、2月に引き続き、横浜市開港記念会館において13時から「フォーラム神奈川2019【秋】」~太陽光発電:FIT終了後の発電電力運用について~ を開催しました。1年間に2回の開催にかかわらず、50名の方に出席いただき、卒FITへの関心の高さが窺えます。会の冒頭で手を挙げてもらったのですが、出席者の多くの方がこの11月及び12月にFITを満了されることが分かりました。

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講演1は、県・産業労働局産業部エネルギー課の武川晴俊課長に県の『かながわスマートエネルギー計画』について講演してもらいました。卒FITに関連する項目としては、「安定した分散型エネルギー源の拡大」であり、「蓄電池導入費補助」「かながわ蓄電池バンク」「かながわ余剰電力買取プランバンク」などがあります。蓄電池導入費補助は新たに太陽光発電と蓄電池を導入する場合の補助金で、既設設備に蓄電池を導入する場合は対象外なので注意が必要です。後者の二つの「...バンク」は情報やプランの紹介で、登録されているプランが少ないため参考程度と考えてください。

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◎かながわ蓄電池バンク
◎かながわ余剰電力買取プランバンク

講演2は、積水化学工業の塩将一氏に『卒FIT住宅用太陽光発電の活用提案』について講演してもらいました。2019年に卒FITを迎えるセキスイハイム839件のHEMSデータ実績、HEMSと蓄電池搭載邸655件の運転実績調査などを紹介してくれました。続いて説明した、蓄電池導入邸(1,391件)における停電時(2018年の北海道胆振東部地震、台風21号、24号上陸時)の蓄電池システム稼働状況調査は、HEMSデータを集積しデータベース化している積水化学しか紹介できない貴重な調査結果と思います。今後も、PVと蓄電池をセットで導入する方針を推進していくとのことでした。

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講演3は、東京電力エナジーパートナー社(TEPCO)の安保陽平氏に『「卒FIT」余剰電力活用について』を講演してもらいました。TEPCOは卒FIT向けに三つの新プランを展開しつつあり、一つは「再エネ買取標準プラン」で、買取単価の8.5円/kWhは買取電力会社の基準価格となっています。二つ目は「再エネおあずかりプラン」で、蓄電池がなくても昼間の余剰電力をTEPCOに預け夜間など必要な時に使用するプランです。


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おあずかりサービス料金4,000円/月が効いてくるので電力使用量と余剰電力量の多いユーザーでないとメリットがないようです。三つ目は「エネカリ」で、初期費用0円でエコキュートや蓄電池を導入でき月々定額の利用料を支払うサービスですが、詳細な説明はありませんでした。しかし、紙の講演資料がなく講演内容を再考できませんので、以下にネットアドレスを紹介しておきます。

◎再生可能エネルギー発電設備をお持ちの方向け新プラン・サービス

協力者の皆さん、お疲れ様でした。
田辺記